2014年4月2日水曜日

DSM-5の関連項目 試訳 関係の問題

DSM-5の関連項目 試訳
ここは、ディスカッションとして扱われている部分で、本の後半部にあたります。
病気そのものではないけれど、治療上の焦点になるだろうから、その情報を記載して
コードをあたえるというニュアンスなのかな?

その他の、医療上に注意すべき状態 (p715- )


関係の問題

主要な関係、特に親密な大人のパートナー関係や、親・保護者と子供の関係は、これら関係をつくる個人の健康に、大きな影響を及ぼす。これら関係はときに健康を増進・保護し、ときに影響せず、ときに害悪である。極端な場合は、これは被害者に医学・心理学上の影響をおよぼす、精神的虐待やネグレクトへとつながる。関係の問題は、その人がヘルスケアを求める理由として、またその人の精神やその他の健康上の問題を手当する方針・予後・治療に影響する問題として、医療上の注意点になるだろう。

家庭の養育に関する問題

V61.20 (262.820) 親子関係の問題

このカテゴリーでは、「親」とは、子供の主たる養育者を指す。これは生物学的な親や、里親、養父母や、そのほかの親戚(たとえば祖父母)で、親の役目を果たす人である。このカテゴリーは、医療上に注目する焦点が、親子関係の質にある場合や、親子関係が精神やその他の健康上の問題を手当する方針・予後・治療に影響する場合に、用いられるべきである。通常、親子関係問題は、行動・認知・ないし感情の、各領域の機能不全と関連している。行動上の問題の例としては、親による子どもへの不適切な支配・管理・関与;過保護;過剰な期待;暴力による脅しにまで発展するような口論;問題を解かずに忌避すること、が含まれる。認知上の問題は、相手の意図を悪く解釈すること、相手に敵対したり、相手をスケープゴートにすること、正当な理由なく相手を疎遠にしたくなる気持ち、が含まれるだろう。感情上の問題は、相手にたいする悲しみ・無気力・怒りが含まれるだろう。臨床医は、子どもの発育上のニーズと、文化的な背景に注意を払うべきである。

V61.8 (262.29) 親からのしつけのされかた

このカテゴリーは、医療上に注目する焦点が、子どもがどう親からしつけられたかの問題、ないし養育が、精神・そのほかの医療上の手当する方針・予後・治療に影響する場合に、用いられるべきである。ここで子どもとは、親でない親戚の家に住む子、友達と住む子を含むが、裁判所の認可や委任されていない家に住む子はあてはまらない。グループホームや孤児院に住む子はあてはまる。寄宿舎に住む子V60.6 (259.3)のケースは当てはまらない。

V61 .29 (262.898) 親間の不調和による苦悩に影響された子ども

このカテゴリーは、医療上に注目する焦点が、子についての親間の不調和(例:高葛藤、苦悩、軽蔑)による悪影響(精神・そのほかの身体の不調への影響を含む)にある場合に、用いられるべきである。

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